奈良県アンテナショップ(奈良まほろば館)で販売されている奈良漬のご紹介です。
奈良まほろば館では、「奈良漬」が人気を博しています。
奈良漬は、名前の通り奈良発祥の伝統食品のひとつで、1300年もの歴史があります。
奈良漬は、白うりやきゅうり、すいかなどを何度も新しい酒粕に漬け替えながらできた漬物です。
ここでは、「奈良漬」の魅力やルーツについて迫っていきたいと思います。
(写真:奈良漬)
奈良漬とは
奈良漬とは、うり類を酒粕に漬けこんだものです。
酒粕の成分がしみ込み、旨味と香気が高く、べっこう色をしています。
あまり長期間の保存には適しませんが、古来より酒造が盛んであった奈良地方で多く作られていたため、奈良漬という名前が付きました。
奈良漬の起源
奈良漬の起源は、約1300年前にさかのぼり、奈良時代の長屋王邸跡から、「加須津毛」(かすづけ)と記載された木簡が出土し、当時の貴族が創味したことがしのばれます。また、奈良市の南東部にある菩提山正暦寺で、室町時代に清酒造りが始まり、その酒粕に野菜を漬け込んだ漬物が現在の奈良漬の基本的な形となったと言われています。
江戸時代には、白うりのほかにもなす、すいか、きゅうりなどの野菜も漬け込むようになり、幕府への献上物や東大寺に参拝する人々にお土産として販売され、奈良を訪れる旅人によって一般に普及していきました。現在では、県内の数社の業者が、奈良県を代表する特産品として奈良漬の製造、販売を行っています。
この様に歴史のある奈良漬ですが、現在奈良漬に加工される野菜は、徳島県や鳥取県などの他県産や、インドネシアや中国などの海外産が多く使われています。昔は、県内でも奈良漬用のきゅうりや白うりが栽培されていたのですが、現在ではほとんどその姿を見なくなりました。しかし近年、奈良県産の野菜を使った奈良漬を作ろうと、奈良市や大和郡山市などで奈良漬用のきゅうりや白うりなどの栽培が行われています。6月に植え付けられた野菜は、7月から収穫が始まります。生産者は、収穫した野菜に塩をまぶして塩漬けにしたものを奈良漬業者に出荷します。塩漬けした野菜は、下漬け、中漬け、上漬け、本漬けの工程を経て、べっ甲色の奈良漬になります。
奈良漬の食べ方
奈良漬は、酒粕が付いたままの状態で販売されていることが多いです。
糠漬けであれば、糠を水で洗い流しますが、奈良漬は少し異なります。
奈良漬は、酒粕を布などでふき取り、完全に酒粕を落とさずに、一緒にいただきます。
近年では、刻み奈良漬が販売され、酒粕に漬かった野菜を刻み、酒粕と和えたものが販売されています。
酒粕はかなり塩気があるので、ご飯のお供やお茶漬け、酒のあてにも重宝されています。
また、 奈良漬の茶色い成分はメラノイジンといわれ、抗酸化作用やビタミン類の吸収を助ける働きがあると言われています。豊富なビタミン類を含むウナギが奈良漬けと相性が良いというのは、まさに理に適っていると言えるでしょう。
奈良漬は、酒粕に漬けるので、アルコールを含んでいます。
農林水産省が定める「農産物漬物の日本農林規格」では、奈良漬には「3.5%以上のアルコール分が含まれていること」と規定があります。
製造・販売元
いせ弥
【電話番号】
0745-83-0021
【住所】
奈良県宇陀市大宇陀区上1986
【ホームページ】
いせ弥は宇陀市で慶応弐年創業の老舗です。
いせ弥は昭和初期まで造り酒屋であり、現在では数少ない米麹の製造元でもあります。
奈良漬のほかにも、天然みそや米麹の販売を行っています。
(写真:奈良まほろば館 いせ弥 奈良漬)
森奈良漬店
【電話番号】
0742-26-2063
【住所】
奈良県奈良市春日野町23
【ホームページ】
東大寺南大門前の老舗奈良漬店です。
鹿の水飲み場があるため、店頭で鹿に遭遇することもあります。
生瓜の他に隼人瓜や大根の奈良漬を製造し、販売しています。
贈答品では、あまり見かけない李(すもも)やひょうたんなどの珍味が入った商品もあります。
(写真:奈良まほろば館 森奈良漬店 奈良漬)
どちらも老舗の奈良漬店です。
無添加にこだわった自然派の奈良漬です。
奈良県には、老舗の奈良漬が数多くあり、店頭でしか購入できないものもあります。
奈良漬を通信販売で購入
・いせ弥 購入ページ
http://www.nara1naraduke.com/order.html
・森奈良漬店 購入ページ
https://www.naraduke.co.jp/shop/
奈良漬を奈良県で購入
奈良県内ではスーパーや奈良漬専門店、みやげ屋などで、気軽に買うことができます。
製造元によって、甘みや塩気、酒の効き具合が異なります。
「いせ弥」や「森奈良漬店」では、店頭でも購入することができます。
奈良漬を東京で購入
奈良県アンテナショップ「奈良まほろば館」で購入することができます。
【住所】
〒103-0022 東京都中央区日本橋室町1-6-2 日本橋室町162ビル1F・2F
【開館時間】
10:30~19:00
【休館日】
12月31日~1月3日
【電話番号】
TEL:03-3516-3931 FAX:03-3516-3932
1Fショップ直通:03-3516-3933
【アクセス】
東京メトロ銀座線・半蔵門線「三越前駅」(A1出口上がってすぐ)
東京駅八重洲口からメトロリンク日本橋(無料巡回バス)で5分「地下鉄三越前駅」下車
(写真:奈良県アンテナショップ 銀座まほろば館)